よくある健康相談(犬・猫編)

よくある健康相談(犬・猫編)

熱中症(犬)

【主な症状】
・急激な体温の上昇
・涎が出る
・息苦しそうにハァハァする
・嘔吐、下痢

【さらに悪化すると】
・虚脱や失神
・意識混濁、喪失
・全身性の痙攣発作
・吐血や血便、血尿といった出血症状
・チアノーゼ
・ショック症状
などが起こり、命に関わることも少なくありません。

このような症状が見られたら、すぐに応急処置をしながら、病院へ連絡・受診してください。

原因

 犬は汗腺がおもに肉球にしかなく、人間のように発汗による体温調節がうまくできません。そのため、暑くなると、舌を出して速く浅い呼吸を行い、唾液を蒸散させ、気化熱で体温を下げようとします。
体温調節のほとんどを呼吸に頼らざるを得ないため、人間よりも高温多湿の環境に弱く、特に水を充分に飲めない場合や排尿を我慢してしまう環境下では、熱中症になりやすい動物です。

熱中症になりやすい環境

蒸し暑い日の車内で留守番させる
 犬の熱中症の原因で最も多いのが、車内での留守番です。日差しの強い駐車場で、エアコンをつけずに停車した車内は、たった10分程で車内の温度は40℃まで急上昇するというデータがあります。また、エアコンの代わりに窓を少し開けたとしても、換気が十分ではないうえ、不慣れな車内での留守番は犬が興奮すれば、体温が急上昇することがあります。

閉め切った室内で留守番させる
閉め切った室内、特に気密性の高い集合住宅などでは、想像以上に室温が高くなります。また、エアコンをつけていても、カーテンがなく直射日光が室内に入り込む状態や、ケージやサークルなどに入れ、犬が自分で涼しい場所に移動できない状態だと熱中症のリスクが高まります。

蒸し暑い日に、屋外で過ごす
 炎天下に海や山などで遊ばせたり、直射日光のあたる屋外にいる場合も、熱中症の原因となります。日陰のないコンクリートの上など、照り返し(放射熱)の強い場所は特に危険です。

蒸し暑い日や時間帯に散歩に連れ出す
蒸し暑い日中のお散歩も、熱中症の原因となります。真夏のアスファルトの上は50℃近くに達します。地面近くを歩く犬は、照り返しによる放射熱を受けやすく、一緒に歩く人間の想像以上に暑さの影響を受けます。また、高温のアスファルトやマンホールの上を歩けば、足の裏(肉球)が火傷してしまうこともあります。お散歩は早朝や夜の涼しい時間帯にしましょう。

熱中症になりやすい犬

短頭種の犬
 シーズー、ペキニーズ、パグ、フレンチ・ブルドッグ、ボストン・テリアなどの短頭種の犬は、体の構造上、スムーズな呼吸がしづらく、暑いほどさらに悪化するため、熱中症になりやすい傾向があります。

太っている犬
 肥満気味の犬は、皮下脂肪が断熱材となって体内に熱がこもりやすく、理想体型の犬に比べ、心臓にも負担がかかり気味です。さらに、首のまわりの脂肪によって気管が圧迫されることによる呼吸機能の低下や、呼吸による体温調節が難しくなるため、熱中症になりやすい傾向があります。

仔犬
 子犬は、体の生理機能が未発達で体温調節が上手くできないこともあるため、熱中症になりやすい傾向があります。

老犬
 老犬は、体の生理機能が衰えており、体温調節が上手くできないこともあるため、熱中症になりやすい傾向があります。

心臓や呼吸器が弱い犬
 心臓疾患を持つ犬や、気管虚脱という気管の病気を患う犬の場合、循環機能や呼吸機能が上手くできず、体温調節が難しく、熱中症になりやすい傾向があります。

応急処置

愛犬に熱中症のような症状が見られる場合は、以下の応急処置を行ってください。

『意識がある場合』
 一刻も早く体を冷やし、水分補給することが大切です。涼しい場所に移動させ、水が飲める状態であれば、水分補給を行います。スポーツドリンクなどがあれば、水で2倍くらいに薄めて飲ませるのが効果的です。 そして、冷水で濡らしたタオルや保冷剤を脇の下、内股の付け根に当てたり、お風呂場やシンクで体全体に冷水をかけるなどして、急いで体温を下げることが重要です。
また、体温は下げずぎないよう、こまめに体温を測ってください。
39℃まで下がったら冷やすのをやめて、なるべく早く病院に連れて行き、獣医師の診察を受けましょう。

『意識がない場合』
 身体を冷やして一刻も早く病院へお連れ下さい。 冷水を体全体にかけるなどして急いで体温を下げる処置を行いながら動物病院と連絡を取り、一刻も早く動物病院に連れて行きましょう。慌てて、応急処置もせずに病院へ向かえば、途中で症状が悪化する可能性もあります。まずは体を冷やしてあげることを忘れないようにしてください。
体温を下げて症状が落ち着いたからといっても、油断は禁物です。見た目は平常に戻っていても、体内の循環器や臓器がダメージを受けている可能性があります。必ず動物病院で診察を受けるようにしましょう。

予防

・炎天下での散歩や激しい運動は避ける
・高温多湿の室内や車内での留守番は避ける
・夕方の散歩は避ける

『家の中で留守番させる場合』
 室内の風通しに気をつけるほか、留守中はカーテンを閉めて、エアコンをドライ(除湿)モードでつけるなどして、室温が上昇しないように心がけましょう。ケージの中に入れる場合は、設置場所にお気を付けください。窓際はエアコンを入れていても高温になりますし、逆にエアコンの向かいは、冷気が直接あたって冷え過ぎとなります。
また、充分な水分補給ができるよう、飲み水の量や入れ物の置き場に注意しましょう。

『車で出かける場合』
 愛犬と車で出かけた場合は、なるべく車内に犬だけで留守番させないようにしてあげてください。愛犬を同伴できない場合は、誰かがそばについてあげるようにしましょう。また、水分補給も忘れないようにしてください。

『屋外で過ごす場合』
 炎天下での激しい運動は避けましょう。外飼いの犬は、ハウスに日除けを設置して直射日光を防いだり、リードで繋ぐ場合は日陰の涼しい場所を選んであげましょう。また、水分補給も忘れないようにしてください。

『散歩に連れ出す場合』
 夕方でも地表には熱がこもっており、人間の想像以上に放射熱の影響を受けますので、日中や夕方のお散歩は控え、早朝か夜の散歩に切り替えましょう。また、なるべく草や土の上を歩かせるようにして、普段より散歩の時間を短くしてあげることも大切です。

ご不安に思うことがあれば、お気軽にご相談ください。
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