ウサギ、ハムスター、フェレットの診療について

獣医師 白畑 壮
麻布大学獣医学部獣医学科卒業
【所属団体・学会】獣医腎泌尿器学会 エキゾチックペット研究会
【研修歴】麻布大学附属動物病院 腎泌尿器科専科研修生

【外来受付】

診療日:月・木・金・土・日

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 近年、マンションなどの住宅環境にも関係して、犬や猫以外のエキゾチックアニマルを飼育される方も多くいらっしゃるかと思います。しかし、いざ健康診断をしてほしい、元気がないから診て欲しいといったときに診察してくれる病院が少ないのが現状です。
 また、エキゾチックアニマルは生態系の中で弱い立場にいることが多く、他の肉食動物に対して弱みを隠すという本能を持っています。そのため、ご家庭でも痛み・辛さを隠そうとしてしまい、飼い主様が何かおかしいなと思ったときにはすでに病状がすすんでしまっていることがあります。
なにかいつもと違う・食欲がない・元気がない気がするなど、些細なご心配ごとでも構いませんので、病気の早期発見のため、ぜひご相談ください。
 飼いはじめたばかりで飼い方がわからないなど、飼育方法のご相談もその子の性格に合わせて行っていきます。1ヶ月から2ヶ月に1回のお爪切りなどのタイミングで、診察や糞便検査をしてあげるなどの定期健診も病気の早期発見・早期治療につながりますのでおすすめ致します。
気になること、心配なことが少しでもあれば、ぜひお気軽にご相談ください。  

うさぎのかかりやすい病気

【歯の不正咬合】
うさぎの歯は常生歯といい、ヒトや犬・猫と違い、生涯伸び続けます。牧草などの乾草を食べることによって、伸びた分だけ歯が削れて同じ長さを維持することができます。
しかし、あまり噛む必要のないものを主体で食べたり、固い金属ゲージを齧る癖があると、歯のかみあわせが悪くなり、歯が自分勝手な伸び方をしてしまうことを、不正咬合といいます。
前歯(切歯)も奥歯(臼歯)でも起こる可能性があり、前歯はご家庭でも気づかれることがありますが、奥歯の不正咬合はご家庭ではなかなか気づいてあげられないことが多いです。
自分勝手に伸びてしまった歯は口の中を傷つけてしまったりします。食べたものをこぼす、食べにくそう、よだれや、食欲不振、目やに、涙、鼻水が出るなどさまざまな症状を引き起こします。
動物病院での定期的なお口の中のチェックをおすすめ致します。

【胃腸の運動低下】
さまざまな原因で引き起こされ、飼い主様がまず気づかれやすい病気のひとつです。症状としては、食欲不振やうんちの大きさが小さくなった、やわらかいうんちをするなどのご家庭でも気づきやすい症状が出ます。
原因としては、食餌の中の繊維質不足や、気温や環境の変化などのストレス、毛の抜け変わる時期(換毛期)の胃にたまった毛球など多くの原因が考えられます。
この症状をそのままにしてしまうと命に関わることすらあります。早期治療が回復の鍵になると言ってもいいほど、治療を始めた時期が治療効果に影響することが多いですので、似たような症状がありましたら、あまり我慢せずに動物病院への受診をおすすめ致します。


ウサギの胃腸の運動低下によりいびつな形になった便
 

【歯、爪の伸び過ぎ】


前歯の伸び過ぎ

爪の伸び過ぎ

歯や爪の伸び過ぎは、健康を害したり、事故の原因になることがあります。定期的なケアは、動物の健康に繋がります。歯切り・爪切りのみでもお気軽にご来院ください。

【流涙症】
涙の通り道である「鼻涙管(目頭の穴から鼻に繋がる管)」が何らかの原因で細くなっている、または詰まってる状態で、涙が溢れてしまう病気です。
うさぎの流涙症は歯の不正咬合が原因で起こることが多いです。また、この流涙症が原因で眼の周りの皮膚が重度の皮膚炎になってしまうこともありますので、 似たような症状があればなるべく早めにご相談ください。


右眼

左眼

同じウサギの左右の眼です。右眼のみが涙が多く、眼の周りの毛が濡れて固まっています。
口腔内検査の結果、奥歯(臼歯)の不正咬合により鼻涙管が詰まりやすくなっていましたが、適切な処置により症状が改善しました。

【白内障】
人と同じようにうさぎにも白内障は起こってしまいます。
うさぎの白内障は若い子でも高齢の子でも起こります。 原因のひとつとして、エンセファリトゾーンという原虫があげられ、この原虫が水晶体に感染することで白内障になってしまいます。
このエンセファリトゾーンは、白内障以外にも首が傾く斜頚や、目が震える眼振などの症状も引き起こすことのある寄生虫です。
お家のうさぎさんの目が白く濁ってきたように感じた際は、ぜひ早めにご相談ください。

 

ハムスターのかかりやすい病気

【皮膚疾患】
ハムスターにもヒトや犬、猫同様、アレルギー性皮膚炎が起こります。スギやマツといった針葉樹のチップを床材に使用している場合に多く見られます。
また毛包虫(ニキビダニ)やミミダニ、ヒゼンダニといったダニは、皮膚の脱毛や痒みを引き起こします。ある特定の食物を食べてアレルギーを引き起こす食物アレルギーも起こり得ます。 皮膚になにか気になる症状があれば、皮膚の検査を行うことによって、何がその子の皮膚を悪くしているのかを見つけて、少しでも早く辛さをとってあげることが必要です。

【外傷】
ハムスターの来院理由で上位を占めるのは、事故を含めた外傷です。ハムスター同士のけんかも多くみられます。相手を攻撃するときに顔を攻撃することが多く、耳や目の周りを噛まれてしまい怪我を負ってしまうことが非常に多いです。
また、金網ケージに足や体をはさんでしまったり、回し車に足をはさんでしまうなどの事故が多くなっています。はさまってしまっている時間が長ければ命に関わることもあります。
高いところからの落下での怪我もふえてきています。高さによっては足を骨折してしまうこともあり非常に危険です。
お家での事故は飼育環境の改善をすることで、リスクを減らし予防ができるものもあります。
診察時にそのような飼育相談等も行っておりますので、ご質問があればぜひお気軽にご相談ください。

【前歯(切歯)の不正咬合】
ハムスターの前歯(切歯)は常生歯といい、うさぎ同様、生涯伸び続けます。 固い金属ゲージを齧る癖があると、歯のかみあわせが悪くなり、歯が自分勝手な伸び方をしてしまいます。
そのために、ご飯を食べづらくなり、鼻や口の中に傷をつけてしまうことすらあります。
お口の中で起こってしまうことなので、ご家庭ではなかなか気づいてあげられないことが多いため、動物病院での定期的なお口の中のチェックをおすすめ致します。

「ハムスターの下顎切歯の過長」
下顎切歯の伸び過ぎにより、左鼻に怪我をしてしまっています。

 

「ハムスターの上顎切歯の過長」
上顎切歯が湾曲しながら口の中へ伸びてしまい、上顎に刺さってしまっています。

【腸炎による下痢】
ハムスターでもっとも一般的な疾病といえるのが腸炎による下痢です。これは細菌によるもの、寄生虫によるもの、食餌によるもの、ストレスなど原因は様々ありますが、体重が落ちてしまったり、元気・食欲なども低下させてしまうことが多く、楽観視はできません。
まずは糞便検査により、原因の追究を行いましょう。原因の究明ができたなら、次はそれに合った抗生剤や、駆虫薬での治療を開始します。
長期間下痢が続いてしまうと体力も落ちてしまい、治療をおこなっていてもなかなか回復しないことがあります。うんちの状態はお家でも確認しやすい大事な症状のひとつですので、変だなと感じたことがあれば、早めにご相談ください。


ハムスターの糞便検査の顕微鏡画像
 

フェレットのかかりやすい病気

【犬ジステンパー】
フェレットにおける最も重篤なウイルス感染症です。 症状は、唇上や顎、鼠径部の皮膚炎や目ヤニ、鼻水、高熱、咳、食欲不振、足の裏が固くなる(角化する)などです。
予防として1年に1回のワクチン接種が非常に大切になります。

【インスリノーマ】
膵臓の病気で、血糖値が低くなりすぎてしまうことで具合が悪くなってしまう病気です。症状としては、低血糖によりふらついてしまったり、寝ている時間が多くなったりします。ときには痙攣が起こってしまうこともあります。 早期に原因を見つけてあげ、内科的治療でその病気とお付き合いしていくことが多い病気のひとつです。

【副腎疾患】
腎臓の近くには、副腎と呼ばれるホルモンを出す臓器が左右にひとつずつあります。そこからのホルモンが出過ぎてしまうことにより体や尾の毛が抜けてしまったり、おしっこが出づらくなったり、時には全くおしっこが出なくなってしまうといった症状が出ます。副腎の外科手術、もしくはホルモンのお注射が必要になることがあります。


副腎疾患による、尾の脱毛
 

【リンパ腫】
血液の癌とも言われる病気で、体のリンパ節が腫れ、肝臓、脾臓といった臓器に障害をひきおこすことがあります。
症状としては、食欲不振、体重が減る、リンパ節の腫れをはじめ、呼吸がしづらい、咳などが見られることがあります。
早期の診断・治療で辛さをとってあげることが大事になります。

【インフルエンザ】
あまり知られていませんが、ヒトのインフルエンザは、フェレットにも感染してしまいます。
ヒトのインフルエンザが流行している時期でご家族にインフルエンザにかかっている方がいる時は特に感染しやすくなります。鼻水、咳、食欲不振、元気がないなどの人のインフルエンザと似た症状が出ますので注意が必要です。  

年中無休 午前診療/9:00〜13:00 午後診療/16:00〜20:00 夜間救急/20:00〜24:00

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